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【米国市況】株続伸、弱い経済指標の影響払いのける-一時144円91銭
概要:3日の米株式相場は続伸。経済成長鈍化や製造業の減速に対する警戒感はあったが、そうした影響を払いのけて小幅ながら上昇した。独立記念日の祝日を翌日に控え、この日は午後1時までの短縮取引で、商いは通常より薄かった。
2023年7月4日 4:43 JST
株と国債は短縮取引、独立記念日の祝日を翌日に控え
2-10年債の逆イールド一段と拡大、3月当時の大きさに迫る
3日の米株式相場は続伸。経済成長鈍化や製造業の減速に対する警戒感はあったが、そうした影響を払いのけて小幅ながら上昇した。独立記念日の祝日を翌日に控え、この日は午後1時までの短縮取引で、商いは通常より薄かった。
| 株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| S&P500種株価指数 | 4455.59 | 5.21 | 0.12% |
| ダウ工業株30種平均 | 34418.47 | 10.87 | 0.03% |
| ナスダック総合指数 | 13816.77 | 28.85 | 0.21% |
テスラは6.9%高で終了。4-6月(第2四半期)の納車台数が過去最多となったと前日に発表したことで買いを集め、競合他社やバッテリー供給業者の株価も連れ高となった。バンク・オブ・アメリカ(BofA)などの銀行株も上昇した。
テスラの4-6月納車は過去最多、値下げ奏功-BYDも記録更新 (1)
大手ハイテク株中心のナスダック100指数は0.2%高。同指数は1-6月(上期)として過去最大の値上がりを記録した。
ビアンコ・リサーチ創業者のジム・ビアンコ社長は、不況が実際には起きず、政治的危機を回避できた場合、インフレ率は3%で底打ちし、その後再び上昇し得ると予想。
「インフレ率が3%で底を打ち、その後徐々に上昇し始めれば、米金融当局は容認できないと思うはずだ。その場合、年内あと3回ではないにせよ、これまでに織り込んできたあと2回の利上げは実施されることになるだろう」とブルームバーグテレビジョンで述べた。
米供給管理協会(ISM)が同日発表した6月の製造業総合景況指数は、約3年ぶりの低水準となった。生産や新規受注のデータなどが低下した。
米ISM製造業景況指数、3年ぶり低水準-生産や雇用など低調 (2)
市場関係者の間からは、近づきつつある決算発表シーズンや、7日に発表される米非農業部門雇用者数など今後得られるデータから、米経済の健全性に関する手掛かりを得たいという声が聞かれる。
BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「米連邦公開市場委員会(FOMC)が現行の引き締めサイクルであと1、2回利上げをするか、あるいはこれ以上一切しないかは、今後入手されるデータ次第となろう」と指摘。その上で、今週発表されるデータはFOMCの7月会合よりも9月会合に対して大きな影響を与えるとの見方を示した。
国債
米国債相場は下落(利回り上昇)。4日の祝日を前に、この日は午後2時までの短縮取引だった。
| 国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
|---|---|---|---|
| 米30年債利回り | 3.86% | 0.3 | 0.07% |
| 米10年債利回り | 3.85% | 1.8 | 0.46% |
| 米2年債利回り | 4.94% | 4.0 | 0.83% |
| 米東部時間 | 16時49分 |
2年債と10年債の逆イールド(長短金利差の逆転)が一段と拡大。2年債利回りが一時4.96%に達し、10年債利回りを最大110.8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回った。ブルームバーグがまとめたデータによれば、2-10年債の逆イールドは3月に110.9bpに達し、1980年代初期以来で最大に開いていた。
米2ー10年債、逆イールドが進行-1980年代以来の大幅な差に接近
6月のISM製造業総合景況指数が予想外に低下し、約3年ぶりの低水準となった後、逆イールドは約108.5bpに縮小した。
外為
外国為替市場では円が主要10通貨に対して弱含んだ。対ドルでは一時、0.4%安の1ドル=144円91銭を付けた。6月30日には昨年11月10日以来の安値である145円07銭まで下落していた。
| 為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| ブルームバーグ・ドル指数 | 1232.86 | -0.14 | -0.01% |
| ドル/円 | ¥144.70 | ¥0.39 | 0.27% |
| ユーロ/ドル | $1.0914 | $0.0005 | 0.05% |
| 米東部時間 | 16時49分 |
クレディ・アグリコルCIBのG10為替調査・戦略責任者、バレンティン・マリノフ氏はこの日のISM製造業指数について、「先週末発表された米個人消費支出(PCE)コア価格指数が市場予想に比べて若干伸びが鈍化したのに続き、この日のISM製造業指数が弱かったことで、利上げ見通しが幾分後退するかもしれない。しかしこの統計は、今週発表される他の米指標、非農業部門雇用者数やISM非製造業総合景況指数、求人件数、ADP民間雇用者数などに比べると重要性が劣る」と指摘した。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略グローバル責任者、ウィン・シン氏は「変動の大きい相場展開が続くと予想されるが、イベントリスクを考えると、今週ドルをショートにするのは非常に危険だと考える」と述べた。
このほかオーストラリア・ドルが米ドルに対して3営業日続伸した。豪中銀が追加利上げを行うか休止するかを巡り、エコノミストと短期金融市場の間で見方が分かれている。
原油
原油相場は小幅反落。サウジアラビアが自主減産をもう1カ月継続する意向を明らかにしたことで上昇したが、米経済統計をきっかけにマイナスに転じた。
ISMが発表した6月の製造業総合景況指数を受けて、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物は薄商いの中で下落。1バレル当たり70ドルの水準を下回って引けた。製造業総合景況指数は約3年ぶりの低水準だった。サウジは7月に実施している日量100万バレルの減産を8月も継続する意向を発表した。その直後にロシアも8月に日量50万バレルの輸出を削減すると表明した。
両国の動きは主要産油国による原油価格押し上げ努力の一環だが、現時点では今年に入り効果はみられない。中国経済の回復が鈍いため、北海ブレント原油価格は約11%下げており、トレーダーらは米経済がリセッション(景気後退)に陥る可能性や、ロシアやイランからの旺盛な輸出で供給が押し上げられている状況を懸念している。
WTI先物
出所:Nymex
サウジとロシアによる3日の発表は、投機的なポジショニングに変化を起こす可能性が高い。商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、ヘッジファンドやその他マネーマネジャーが先週WTIに関して建てた新規の弱気ポジションは、2017年以来の規模に膨らんだ。
英スタンダードチャータードの商品調査責任者、ポール・ホースネル氏は発表された減産計画について「投機的なショートの巻き戻しを後押しするだろう」と指摘。現時点での極端なショートポジションの「かなりの部分はこうした産油国の行動に屈服するかもしれない」と続けた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前営業日比85セント(1.2%)安い1バレル=69.79ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は76セント下げて74.65ドル。
金
ニューヨーク金相場は小幅上昇。スポット価格はニューヨーク時間午後2時8分現在、前営業日比0.1%高い1オンス=1920.75ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は同10セント(0.1%未満)上昇の1929.50ドルで引けた。
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